Gold inkstone
製硯家とは、依頼があればあらゆる石を硯にする硯に特化した専家とされている。 いままで幸いなことに様々な石での作硯依頼を頂戴した。 そこには必ずしも硯に最適でない素材との出会いもあったが、 結果、硯への可能性や鉱物への探求心を豊かに育んでいただけたように思う。 地球が産んだ天然鉱物の中には、まだ実現していない未知の硯材との出会いが必ずある。 私はこの気持ちをもって今後の作硯人生を歩んでいきたい。 本硯は自然金を素材に用いた。 粘性が高く造形が困難で鋒鋩も皆無に等しかった。 素材の粘性を利用して石の鋒鋩を転写し、鋒鋩を成立させた。 石から越境し金属に試みた今回の取り組みは、小指の爪ほどの小さい硯ながら大きな学びをいただけた。
撮影:河内彩
製硯家とは、
依頼があればあらゆる石を硯にする
硯に特化した専家とされている。
いままで幸いなことに様々な石での作硯依頼を頂戴した。
そこには必ずしも硯に最適でない素材との出会いもあったが、
結果、硯への可能性や鉱物への探求心を豊かに育んでいただけたように思う。
地球が産んだ天然鉱物の中には、まだ実現していない未知の硯材との出会いが必ずある。
私はこの気持ちをもって今後の作硯人生を歩んでいきたい。
本硯は自然金を素材に用いた。
粘性が高く造形が困難で鋒鋩も皆無に等しかった。
素材の粘性を利用して石の鋒鋩を転写し、鋒鋩を成立させた。
石から越境し金属に試みた今回の取り組みは、
小指の爪ほどの小さい硯ながら大きな学びをいただけた。