前工程
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調査
令和4年12月~令和5年2月
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オリジナル硯についての調査。
使用された石の種類、製作時期および作硯方法、文化背景、彫刻図案の解析。
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基礎設計
令和4年12月~令和5年2月
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現代版の復刻に際して必要な情報をまとめ、展開図面に再構築する。
本硯は硯全体に対して、彫刻線での表現が多くを占めている。
線描設計は本番で描写する彫刻幅と同様に描き、極力発生誤差を取り除いておく。
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使用素材、工具の準備
令和5年2月~3月
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成分解析によりオリジナルは石灰岩系と判明したが、
高い磨墨性能を併せた現代復刻製作の趣旨に基づき、端渓坑仔岩を使用した。
彫刻精度をあげるため、石質の安定性も重視した。
図面よりひとまわり大きくカットした使用材を広東省から取り寄せる。
原石からの使用率は25%程度、中心部から傷のない部分を取り出した。
耐水実験を繰り返し、石本体の耐久性の確認を施した。
また、製作した設計図に基づき、
この段階で完成までに使用する刀、研磨具は全て用意を済ませる。