【端渓老坑随形硯板】古作硯板の中、表面に覆輪を施すものはよく見る。硯板は材の自然的美観の純度を下げずに保つことができる様式の代表格だ。そこに人為的造形加工や覆輪設置をすることは佳材景観に対して引き算をしかねない。よって材を引き立てるための最小限でかつ効果的な手工を模索した。また、一見たいらに見える表面をなだらかな曲面構成とすることで穏やかな材の表情に経年と手沢いう恩恵が加わった際、豊かな艶を帯びるよう造形に工夫を施した。
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撮影:齋藤芳弘